大学職員は休みが多くて暇?現役職員が語る休日や繁忙期のリアル


「大学職員って、休みが多くて暇そう」
「夏休みは学生と同じように長いんでしょ?」
こうしたイメージをよく持たれますが、半分あたり半分はずれです。
大学職員として働いてみると、実際に暇である側面は多くありますが、部署ごとの特色や大学暦の事情によって、必ずしも「のんびりラクラク」なわけではありません。
今回は現役大学職員である私が、休日や繁忙期のリアルを正直に語ってみたいと思います。
※1日の業務イメージについては以下の記事も読んでみてください。

年間休日数はどれくらい?夏休みは何日?
まずは、休日に関する数字から見ていきます。
私の勤務先の大学では、年間休日はおおむね125日前後。これはホワイトな民間企業と比べると同程度で「特別に多い!」というほどではありません。
ただし「大学職員は夏休みが長い」という点は事実です!大学の長期休業に合わせて、夏季休暇として10日前後の連続休暇があります。8月は比較的閑散期である部署も多いので、中には有給休暇を前後につなげて3週間ほど休み、海外旅行に出かける職員もいるくらいです。
土日出勤はどれくらいある?
祝日の勤務について触れましたが、他にも、意外に多いのがイベントによる土日勤務です。部署や担当業務によっては月1くらいのペースで休日出勤になることも。
わかりやすいもので言うと、以下のようなイベントは土日開催が基本のため、関連部署の職員も出勤します。
- オープンキャンパス(夏を中心に年数回)
- 学園祭(秋)
- 入試業務(1〜3月)
こればかりは仕方がないのですが、振替休日はしっかり取れるとはいえ、特に子育て世代にとっては家族との週末が勤務になってしまうことがあるのは悩ましいところですね。
部署ごとに違う繁忙期
次は繁忙期についても見ていきます。
これまで「部署によって異なる」ということを他の観点でも言ってきましたが、繁忙期についても同様に、配属先の部署・担当業務によって大きく異なります。
- 入試関連:もっとも分かりやすく繁忙期が偏り、入試のシーズン(主に1月〜3月)は土日出勤も多くなりがちです。逆に4月〜7月あたりは閑散期になりやすく、まとまった休みも取りやすくなります。
- 教務関連:授業や試験、成績処理などを行うので、学期の始まりと終わりが繁忙期になりやすいです。
- 学生関連:学生対応は年間を通してそこまで波が激しくないですが、例えば学園祭のようなイベントがある時期に休日出勤の発生や繁忙時期が来る傾向にあります。
- 総務・経理等、バックオフィス関連:民間企業と大きく変わらず、年間を通じて安定的です。土日出勤はほとんどなく、例えば経理の決算時期に関しては繁忙期になりますが、それ以外は特段集中する時期はあまりありません。
大学職員は「暇」なのか?
結論から言うと、常に暇ってわけではありません。(そりゃそうだ。笑)
上記に記載したように、業務によってそれぞれの繁忙期があるのでその時期は忙しいです。
加えて、特に入試や学期末の業務など、失敗しないように細心の注意を払う必要がある業務では、想像以上に緊張感もあります。例えば入試当日は、数百人〜数千人規模の受験生を相手に一斉試験を実施するため、事務的な正確さと同時にトラブル対応力も求められます。
一方、閑散期は部署によっては本当に暇すぎるくらい暇です。笑
なので、私の場合はそういった時期にマニュアルの整備をしたり、システムを駆使してDX化を推進したりと「改善業務」を行うようにしています。
育児休暇について
休日に関してもう一つ大きな特徴として、育児休暇の取得はかなりしやすい環境になってきています。
大学職員は比較的育児休暇の取得率が高く、かつ取得期間も長めの職種です。
私の勤務する大学では、周りの方を見ていると女性はほぼ全員が1年前後の育児休暇を取得していますし、男性でも数か月ほどの育児休暇を取得する方も珍しくなくなってきました。かくいう私も、約半年間の育児休暇を取得させてもらった一人です。
その他、育児にまつわる内容は以下の記事も読んでみてください。

まとめ:大学職員は繁閑がはっきりしやすい
大学職員は確かに夏季休暇や閑散期が長めで、一般的な企業より休みやすい部分があります。また、育休休暇を取りやすい環境が整っている点は子育て世代にとって大きな魅力です。
しかしその一方で、
- 祝日が「実は授業日」になりがち
- 土日出勤も発生しやすい
- 部署による繁忙期の差も大きい
といった側面も存在します。
今回は大学職員の休日や繁忙期について書きましたが、みなさんにとって役に立つ内容になっていたら幸いです!