30代・未経験でも大学職員に転職できる?【私の実例と戦略】

「大学職員の仕事に興味があるけれど、教育業界の経験なんてない・・・。」
「30代になってからの異業種転職は、さすがに厳しい?」
安定性やワークライフバランスの良さから人気のある大学職員ですが、「特殊な業界だから、未経験や30代では難しいのではないか」と不安に感じる方は多いようです。
ですが、結論から言うと、
30代・未経験でも、大学職員への転職は十分に可能です!
なぜなら、この記事を書いている私自身が、まさに30代・未経験で民間企業から大学職員へと転身した一人だからです。
本記事では、私の実体験をもとに、その理由と具体的な戦略をお伝えします。
転職者の年代や経験の有無
まず初めに、転職者の年代や経験の有無について、私の周りの状況を基にお伝えすると、
- 年代:約半分が20代、もう半分が30代
- 経験:9割は未経験
です。つまり、「30代・未経験」という人は割と当たり前なんです。
そのため、全然異なる業界からの転職でも不安に思わず挑戦することをおすすめします。
ちなみに私の同僚は、以下のような多様な業界から転職してきています。
- 金融機関(銀行・証券)
- 保険会社
- インフラ企業
- コンサルティングファーム
- 官公庁・公務員
では、なぜ未経験の30代が採用されるのか? また、どうすれば採用を勝ち取れるのか?このあたりを解説していきます。
なぜ大学は「未経験者」を求めているのか?
ひとことで言うと、「変革人材」が欲しいからです
大学業界には、「大学の常識は社会の非常識」という言葉があるほど、独自の価値観や古い慣習が根強く残っています。
しかし今、大学を取り巻く環境は激変しています。少子化による学生確保の激化、グローバル化、そして遅れている学内のDX(デジタルトランスフォーメーション)など、待ったなしの課題が山積みです。
外部の視点が「変革」に不可欠
当然ですが、これまでのやり方を踏襲するだけでは、大学は生き残れません。
大学側もその危機感を強く持っており、これまで通りの大学の常識に染まっていない、「外からの視点」や「民間企業のスピード感」を喉から手が出るほど欲しているのです。
つまり、未経験であることは弱みではなく、「新しい風を吹き込んでくれる」という強みになり得ます。
民間企業で当たり前にやってきた業務改善・効率化、顧客視点の考え方、などが大学では大きな革新として歓迎されるケースが多々あるのです。
30代・未経験が採用を勝ち取る3つのポイント
とはいえ、ただ「未経験です、やる気はあります」と言うだけでは採用されません。
30代の転職において重要な戦略を3つ紹介します。
① 前職の経験を「大学の課題」に変換して語る
例えばですが、単に「営業をしていました」「経理をしていました」と伝えるだけでは不十分です。その経験が大学の仕事にどう活きるのか、今後の活躍が見込まれる内容を伝える必要があります。
- 営業経験:受験生を増やすための広報戦略で、顧客視点の提案ができる。
- 経理経験:複雑な補助金申請の管理や、大学経営の財務分析・コスト削減に貢献できる。
上記は非常に簡単な記載ですが、このように「私のこのスキルは、貴学の〇〇という業務で役立ちます」と具体的にイメージさせることが重要です。
特に、応募している大学が今まさに抱えている課題や、将来描いているビジョンに関連させて、自身の経験がどう貢献できるのかを語れると好印象になるかと思います。
② 年齢制限と30代後半の戦い方
大学職員を目指す場合、可能な限り早めに動くことをおすすめします。
というのも、実は大学職員の求人には、明確に「30歳以下」「35歳以下」といった年齢制限が設けられている場合があります。そもそも応募資格を満たせなかった、ということもありますので、まずは応募資格をしっかり確認しましょう。
また、30代後半になるとポテンシャル採用の枠は狭まり、転職の可能性は徐々に低くなっていきます。そのため、以下のような観点を持って転職活動にあたるとよいでしょう。
- より具体的な即戦力性: 「入職翌日から〇〇のプロジェクトを回せる」といったレベルの具体性を表現する。
- マネジメント経験: すでに現職で管理職の方は、「課長職候補」や「マネジメント層」の募集にフォーカスするのも一つの戦略です。組織をまとめ、人を動かしてきた経験は、年功序列が色濃く残る大学組織において貴重な戦力となります。
※但し、大学職員の求人において管理職採用のようなケースは多くないです。
③ 「課題解決」の実績をアピールする
最も一般的な、専任職員(いわゆる総合職にあたる)の公募の場合、入職後は基本的に、すべての部署に対して配属される可能性があります。
そのため、特定の専門スキルももちろん大切ですが、それ以上に「課題を見つけ、解決した実績」が評価される傾向があります。
特に30代・未経験の人を採用する場合、入職してから「いかに課題解決して変革を与えてくれるか」という観点は重要な要素なので、この点しっかりアピールできるようにしておきましょう。
とはいえ、前人未到の偉業を成し遂げました!みたいなほどすごいエピソードが必要なわけではないので、例えば、
- 業務フローを見直して工数を20%削減した
- 部署間の調整を行い新規システム導入のプロジェクトを成功させた
- ウェブサイトやFAQの構成を変更して、問い合わせを10%削減した
みたいな経験があれば、大学組織においても十分に好印象な内容だと思います。
私の転職事例:何が評価されたのか?
最後に、私自身がどのようなアピールをして採用に至ったのか、簡単な事例をご紹介します。
※採用時に直接伝えられた内容ではないので、あくまでも自己分析と入職後に聞いた話からの推測にはなりますが、参考になれば幸いです。
【私の経歴概要】
IT企業を含め過去2社を経験。複数の部署を渡り歩き、業務改善やプロジェクト推進に従事。管理職経験もあり。
【面接でアピールしたこと・評価されたと考えているポイント】
大前提として、面接は一方的な伝達ではなく対話なので、まずは面接官の方に聞かれたことに対して的確かつ簡潔に答えることを一番大切にしていました。
ただ、その中でもアピールできる場面においては、業務改善の経験の中でどのように人に働きかけたのか、また、その中で大切にしていたことはなにか、という大学職員になってからの職場でも力を発揮できると考えている内容でした。
おそらく、大学側はその話を聞く中で私に以下のように評価してくれ、大学職員としても活躍できることを期待してくれたのだと分析しています。
- DX推進の担い手: 学内のIT化が遅れている中で、周囲のメンバーと協調しながらシステム導入や業務フローのデジタル化を推進できる。
- 変化への耐性: 複数社・複数部署での経験があるため、新しい環境への適応力が高く、多様なステークホルダーと調整ができる。
- 業務改革の実績: 既存のルーティンワークを疑い、改善提案ができる。
私の経験は、大学という環境においても活かすことができ、大学をさらに良くすることに貢献できるという点を伝えられたことが、採用という結果に繋がったひとつの要因だ捉えています。
まとめ
30代・未経験から大学職員への転職は、決して夢物語ではありません。
むしろ、変化を求める今の大学業界こそ、あなたのこれまで培った「民間の当たり前」が輝く場所です。
- 出身業界は関係ない(金融、インフラ、メーカー等なんでも活かせる)
- 経験を「大学の言葉」に変換して伝える
- 30代なりの「課題解決力」や「マネジメント力」などを示す
もし、今の環境を変えたい、教育研究の現場を支えたいと考えているなら、ぜひ一歩踏み出してみてください。あなたの経験を求めている大学は、必ずあります。
