大学職員に英語は必要?|転職での強み、職場での実態、これからのニーズ

「大学職員って英語を使うの?」「転職にはTOEICスコアが必要?」
転職活動中の方を中心に、大学で働いてみたいと考える人からよく聞かれる質問です。
結論から言うと、大学職員にとって、英語は必須ではないけれど、持っていると強みになるスキルです。
実際に現役大学職員として働く私の経験も踏まえて、採用時・職場での実態・今後のニーズについてまとめます。
転職では英語力がプラスに働く
大学職員の採用要項を見てみると、以下のようなケースがあります。多くの大学で英語ができる人を求めていることがうかがえます。
- 歓迎要件に「TOEICxxx点以上」「英語力のある方」といった記載がある
- エントリーシートや履歴書に「英語資格スコア記入欄」がある
- TOEICや英検のスコア提出が“必須”になっている
私自身が現在の職場に採用された際も、TOEICのスコアや英語がどれくらいできるか?といったことについて言及されました。ちなみに、私が大学職員に転職した際に提出したTOEICスコアは、数年前に取得した780点のスコアでしたが、以下のようなことを聞かれました。
- スコアは数年前のものだが、それ以降英語の勉強はしているか?
- 部署によって会話も必要になるけど、話すことはどれくらいできるか?
- 今後の大学職員はより一層英語を使う機会が増えると思うが、スキルを向上させることはできそうか?
英語を使う部署に限定した採用ではなかったので、転職時点での英語力はそこまで求められませんでしたが、将来を見据えた意欲やポテンシャルは見られていたのだなと思います。同期入職した同僚も同じようなことを言っていました。
現時点では、いわゆる「足切り」を英語のスコアで行うほどにはなっていないかもしれませんが、やはり昨今のグローバル化に伴い外国人留学生の受け入れ数も増えていますし、「英語が使える」というのは大学職員に求めたいスキルとして共通のものになってきています。
採用の時点で高い英語能力があれば、ほぼ間違いなくプラスの要素として評価されると思います。
職場で英語を使うかどうかは部署次第
採用時に英語力が見られたとして、実際の業務で使うのか?というと、配属部署によって大きく異なります。
例えば、海外大学との提携を取り扱う部署や、留学生支援をしている部署、留学生が多く在籍する学部の担当、といった場合は、学生や関係者と日常的に英語でコミュニケーションを取ることが多く実際の業務で英語が必要になります。こういった部署の職員は、TOEIC900点以上は当たり前。そもそも帰国子女や外国籍の職員だったりもします。
しかし、こうしたケースはどちらかというと稀な方で、それ以外の部署だと実はほとんど英語を使わないこともあります。例えば、人事や総務、経理のような部署では全く英語を使わない人もいます。また、研究支援系の部署では、英語を使用するといっても書面を確認したり、メールでのやり取りがメインだったりと、リーディングさえできれば大丈夫といった状況もあります。
私自身は外国人留学生とのやり取りが必要な業務を担当しているため、日常的に英語を使わなければいけないことになりましたが、同期の中には「一切使ってない」という人も多いです。
つまり、大学職員=英語必須ではないが、部署次第で必要度が大きく変わります。
今後は英語ニーズが高まっていく
部署によっては全く使わないこともある英語ですが、これからの大学業界を考えると、英語力の重要性は確実に増していくと思います。
- グローバル人材育成が、多くの大学で方針に掲げられている
- 留学生の受け入れや海外大学との連携が増えている
- 会議資料や研究関連の書類も、英語版を求められることが増えてきている
少子化で国内の学生数が減る中、大学は海外からの学生を取り込み、国際的な存在感を高める方向にシフトしています。そのため、英語ができる職員の価値は今後さらに高まります。
また、ほとんどの大学で職員はジョブローテーションするため、英語を使う部署に突然異動になることも可能性は高く、「いつでも英語が使える準備をしておいてね」というスタンスで大学も英語能力を求めてくるでしょう。
まとめ
- 転職時には英語力がプラスに評価されやすい
- 実務での使用頻度は部署によって大きく異なる
- 大学業界全体の流れとして、今後は英語ニーズが確実に高まっていく
大学職員を目指す方にとって、英語は「持っていないと不利になる」ほどではありませんが、「持っていれば必ず武器になる」スキルです。
これから転職を考える方は、TOEICをはじめ、英語能力に関する試験のスコアを1つでも持っておくと選択肢が広がるはずです。
ちなみに私は、大学職員になってから英語を使うことになったので、転職後にスコアアップのために勉強をしました。今でも継続中です。私の英語能力や勉強法については、以下の記事に記載しているので、こちらも読んでみてください!

